SBIホールディングス株式会社
社長室ビックデータ担当
マネージャー 加藤 幸治 様
顧客ヘ新たな価値提供を。横断組織で全社及び地方のDXを推進
SBIホールディングス株式会社は、1999年に設立され、多岐にわたる金融サービスを提供しています。
インターネットをメインチャネルとして、証券・銀行・保険をコア事業とした総合金融グループとして展開し、近年は地方創生にも取り組んでいます。
UI/UXの改善のため、2016年からご利用いただいている「f-tra EFO」や「CODE Marketing Cloud」に関して、
ビッグデータご担当の加藤様にお話をお伺いしました。
取材日:2021.07.28
1.グループ横断組織としてデータを活用した「データサイエンス」「企画・マーケティング支援」
――社長室ビックデータ担当の主なミッションを教えて下さい
2012年8月にSBIグループ全体のDX推進を行うべく設置された社長直下の横断組織となります。グループ各社が持つ蓄積されたデータを、ただ分析するだけではなく価値を生むことができるよう加工・活用し、それをグループ全体に展開しています。
大きくは二つの柱があり、一つは、データベース構築や分析・調査、機械学習構築などの「データサイエンス」、もう一方は、エフ・コードさんと一緒にお取組みをしているUI/UX最適化等を含む、グループ会社や事業部自らが運用できるようなノウハウの提供や連携を行う「企画・マーケティング支援」となります。
対象は、約30社のグループ会社や事業部です。例えば、SBI生命保険やSBI損害保険などのグループ会社であったり、または、SBIホールディングス内のインズウェブ事業部などの各事業部門などになります。加えて、SBIタイオンライン証券などの海外のグループ会社もサポートしています。
――日々どういった形のサポートをされてらっしゃいますか
データを元に、各グループ会社や事業部門に取り組むべき課題と施策の提案をしたり、または、実際に施策を推進していくうえで必要な施策設定のサポートをしています。
取り扱うデータは多岐にわたっており、例えば、企画・マーケティング領域では、解析ツールのアクセスログや各種広告データが該当します。データサイエンスの領域においては、機械学習のためのトランザクションデータ等が対象になります。これらのデータをDMPに集約し、課題抽出や施策検討につながるように紐付けて分析しています。個別のグループ会社や事業部門の業績に寄与するような施策提案はもちろんのこと、グループ会社横断で、相互送客できるようなデータ利活用を推進しています。
また、グループ内のマーケティング担当者の経験やリテラシーは一定ではないこともあり、事業の課題や人材の状況をふまえ、必要に応じて私たちが補っている面もあります。例えばですが、UI/UXを考えるのは、なかなかにむずかしい面があると思っていて、課題抽出や施策提案だけでなく、考え方やノウハウをワークショップ等を通じて正しく伝え、定着を図ることも重要なサポートになります。結果的に、それがグループ全体としてのデータ活用やDXの推進になると考えています。
2.地銀とのアライアンスによる地方創生の取り組み
――今現在、注力されている取り組まれているテーマはありますか
SBIグループは、数年前から国家目標である地方創生への貢献を目指し、地銀とのアライアンスの強化に取り組んでいます。
地銀とのアライアンスは、主にSBIグループの有する商品やノウハウ等を地銀に対して提供する形での取り組みになります。地銀からすると、今までのビジネスモデルや商品では、リーチできる顧客が限られていたり、あるいは、提供できる価値に限界が出てくる側面もあります。この点、私たちSBIグループと手を組むことで、例えば新しい資産運用のノウハウや金融商品を顧客に提供できるなど、これまでにない価値の提供ができるようになります。
地銀によっては、データは豊富あるのに使えていなかったり、または、使い方が分からなかったりしている場面もあります。そういった場面で私たちビッグデータ担当がサポートすることもあります。SBIグループ内で実施しているように、機械学習による業務効率化の支援や、DX推進のためのノウハウ共有や人材育成の一環としての人材交流など、幅広く支援を行っています。
また、これとは別に、DX推進に寄与する会社と地銀のマッチング支援もしています。
エフ・コードさんはじめ、DX推進に寄与するソリューションを提供してらっしゃる会社と地銀、そして地銀の法人顧客とのマッチングになります。SBIグループとしてできるサポートも多くありますが、それで必要十分でもないと考えていて、DXを推進するためにすばらしいソリューションを提供している会社さんにもお力を貸していただいて、よりお役に立っていきたいと考えています。
3.日々使い続けられるUI/UXを備えたツールとして今後も活用
――f-tra EFO 、CODE導入後、いかがでしょうか
2016年からエフ・コードさんのツールを導入しており、現在CODEは10社以上のサイトで、EFOは17社以上60フォーム以上で活用しています。使いやすく、かつ、きちんと業績貢献があり大変助かっています。
例えば、インズウェブ事業部で運用している保険比較サイト(https://www.insweb.co.jp/)における火災保険見積もりフォームでは、EFOのレポートを活用し、離脱の多い項目を洗い出すことができました。この時はフォーム項目の「延床面積」で離脱する人がとても多かったことから、面積の目安をお知らせするポップアップを表示させる施策を実施しました。これにより、フォームのコンバージョンレートは2.5ポイント改善しました。
緩和型医療保険の資料請求フォームでは、ヒートマップでの分析により商品説明を欲していると推測できる結果を得ました。制約上、一つ一つの商品説明はできなかったのですが、こちらもCODEを使って説明を表示することで、コンバージョンレートが2ポイント近く上がりました。これは大きな成果と言えます。
CODE、EFOともにUIとして使いやすく、また、運用面でのサポートも丁寧にしていただいていることで、各社・事業部それぞれで使いこなし、定着しているといえます。ツールを使って施策1つ実施すればOKではなく、継続的に自発的に考えて実行していけるようにしていきたいと考えており、この点について伴走していただけるのが良いと感じています。
▲CVを後押しするCODEでのCX施策例
機能の種類だけでいえば、より多いツールがあるのは分かっていますが、それよりも日々使い続けられるUI/UXを備えていることが大事だと考えており、その意味で、手厚いサポートと使いやすさを兼ね備えているCODE、EFOはちょうど良いと感じています。この点が、私たちSBIグループ内での活用だけでなく、地銀及び地銀の法人顧客向けにも案内していきたいポイントになっています。
引き続き、SBIグループだけでなく、地銀及び地方のDX推進・CX改善のため、重要なパートナーとしてお力になっていただきたいと考えています。
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